山が激しく揺れた苗場山 日本百名山 その76 [日本百名山を訪ねて]
秋半ば、和田小屋に車を停める、止めたはずの車が動く、木々がざわめき揺れる、山が激しく震える!「強いゆれだナ」。少し下りスキー場横の駐車場へ車を動かし、テントをたてる。再び山が激しく波うち、スキー場の建物が音を立て揺れる! 「凄い揺れだな・・」 その夜車のテレビであの揺れはすぐ近くの新潟が震源の強い地震が発生したことを知る。何度かの揺れを感じながらテントで寝る。
朝は冷えた、地震の影響や被害は定かではなく気にはなったが、足は苗場山へ向かった。
薄氷の張った道を和田小屋に向かって登り、散りゆく前ひときわ赤や黄に染まった紅葉の中を登る、下の芝で一休み、中の芝は又一休みしたくなる所。神楽ケ峰をすぎ少し下り 雷清水をみて、急斜面を登る。
一転平坦な路となり、その先に草原や湿地が広がる、青空を映す池塘の脇を木道に導かれ広大な湿原の中の低い木立の群れる山頂へ。木道に座り見渡す限り広がる湿原に見とれながら、昼飯。
山頂で秋山郷から登ってきたパーティと雑談、地震の話。和田小屋へ下りそこであった人と話す又地震の情報。家へは携帯電話がつながらない。
各所でがけ崩れで道路は不通、関越トンネルは通行止、上越新幹線も動いていないらしい。「どうする?」。とりあえず17号まで下る。 みつまたスキー場の駐車場で携帯電話が通じる。家では大騒ぎ、我々と連絡がとれず、テレビでは山間部の道はがけ崩れでズタズタの映像ばかり、「あの3人はもう遭難・・、 これから現地へ向かおう」と話あっていたらしい。17号で三国トンネルを越え、新潟から脱出。山なんか登っている場合か!・・、赤城SAで家への土産を多めに買う。
平成16年10月23日~24日 苗場山 日本百名山その76
地震から5年ほど経ったやはり秋半ば、再び苗場山を訪ねた。青空の下、広大な草もみじの頂上湿原を歩いた。
草もみじの湿原
散在する池塘
青空を映す水面
色ずく木々
H21.10.3~4
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