荒々しい火口群の雌阿寒岳 日本百名山 その86 [日本百名山を訪ねて]
夏が終わろうとする頃、フェリーで苫小牧へ、
日高のキャンプ場で泊る。
朝起きると雨がふりだす、日高のキャンプ場を発ち 帯広や足寄を走り雌阿寒岳をめざす、阿寒が近づくとどしゃ降りの雨。阿寒湖附近の土産物屋で熊よけの鈴を買ったり、阿寒のミュージアムでマリモや巨大な熊の剥製をみたりして雨のあがるのを待つが、道路が川になるような降りが続き、その夜は雌阿寒温泉の駐車場で車に寝る。
朝雨はやんだ。 雌阿寒温泉から樹林帯の中を歩き、背の高いはい松帯を登り、岩礫の登りとなる、雲が多いながらも展望がひらけてくる、まだよく知らない北海道の山並みも雲間に浮かぶ。
山頂が近づくと霧が湧く、深い火口壁が霧の中に落ち込んでいる。
火口壁に沿って歩き、山頂に立つと霧が晴れ、荒々しい火口が姿をあらわす。
褐色の水をたたえる火口、青い水をたたえる火口、音をたて噴煙を吐き出す火口、
火口原の中にも煙をあげる火口、雲の中に雄阿寒岳、
噴煙の音を聞きながら岩に腰かけ一息。ここは大地が荒い息を吐き出す火口群のその中。
火山礫の中にメアカンフスマはまだ花をつけていたが、メアカンキンバイはもう終わっていた。
阿寒富士を眺めオンネトーへ下り、
また降り出した雨に打たれながら赤エゾ松の木立の中を歩き、雌阿寒温泉の駐車場へ戻る。
阿寒を後に斜里をめざす。
平成20年8月29日 雌阿寒岳 日本百名山その86
オンネトーと雌阿寒岳の秋 2002.10.04
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