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山深くカールを抱く黒部五郎岳   日本百名山その100 [日本百名山を訪ねて]

 ずっと昔、雲ノ平から黒部五郎岳を眺めたことがある。

雲ノ平から黒部五郎0001.jpg
        雲ノ平から黒部五郎岳
           昭和36年夏

 それから40年ほど経った時、薬師岳を登ったあと、黒部五郎岳を目指したが、北ノ俣岳を過ぎたあたりで強い雨に降られ雷鳴を聞いて黒部五郎岳に至らず引き返したりしたことがあった。

 それからまた何年か過ぎ、

 梅雨が明けた暑い日、山の友達3人で黒部五郎岳をめざした。

 新穂高から陽ざしの強い川沿いの道を歩き、わさび平の木立の中にテントを張る。

 早朝、わさび平を発ち、小池新道を登り鏡平へ。

鏡平DSCF4776a.jpg

 このコースは去年も水晶岳に登った時に辿った。

 鏡平から急な登り、弓折分岐の稜線に出る。

花見平DSCF4788a.jpg

 森林限界を抜け、槍や穂高を望み、足元に咲く花を見ながら稜線を歩く。

 双六小屋から巻道ルートを行く。

三俣蓮華残雪と花DSCF4795a.jpg

 山腹を覆う残雪、

雪解けの流れDSCF4796a.jpg

 幾筋もの雪解けの流れ、山肌を飾る花々。

鷲羽岳とお花畑DSCF4806a.jpg

 この山域に心ひかれる。

 周囲を北アルプスの山々に囲まれた三俣山荘のテント場にテントを張る。

テント場DSCF4821a.jpg

 目前に聳える鷲羽岳を見ながらビール。

 霧に包まれた朝、雨支度でテントを出る。

 山腹を流れる霧。

流れる霧DSCF4828a_edited-2.jpg

 霧は雨にかわり、回りの見えない長い下り。

 黒部五郎小舎に立ち寄りコーヒーを頼み、雨を避け一息。

 行く道、黒く霧にけむる岩、雨に濡れる花。

岩と花に雨DSCF4839a.jpg

 行くてにカールの白い残雪、

カールDSCF4844.jpg

 それを取り囲むように見え隠れし聳える岩壁。

カール側壁DSCF4853a.jpg

 カールの花の咲く急な側壁を登り稜線へでる。

山頂まじかDSCF4860a.jpg

 岩の稜線を辿り、

黒部五郎岳山頂DSCF4861a.jpg

 黒部五郎岳山頂へ立つ。

 霧でなにも見えず。 

 黒部五郎岳の山頂に立ち、日本百名山の全山登頂を達成した。

 山に登りだして50年以上が過ぎた、今年は70の声を聴く。

 これからも山に登れたらいいなと想う。行きたい山や登りたい岩場もある。

 下りにかかると霧がとれ、 

カールDSCF4870a.jpg

 残雪を抱き聳える岩壁、カールの全容が姿をみせた。

 山に囲まれた草原にたたずむ黒部五郎小舎、しばし休憩。

黒部五郎小舎DSCF4872c.jpg

 青空が広がり、

黒部五郎岳DSCF4878a.jpg

 黒部五郎岳の姿を振り返り眺めながら三俣山荘のテント場に戻る。

 黒部五郎岳の登頂と日本百名山達成を乾杯。

 その夜は冷えた。

 好天の朝、山肌に花の咲く三俣蓮華岳に登り、

三俣蓮華岳DSCF4911a.jpg

 昨日登ったカールを抱く黒部五郎岳や

黒部五郎岳DSCF4920a.jpg

 黒部源流の山々、槍や穂高を眺めながら稜線を行く。

 中道ルートをとり双六小屋へ下る、

 帰る道は長く遠い、足を引きずり新穂高へもどる。

 疲れた体で河原の露天風呂に入り、山の余韻に浸る。

      日本百名山 その100 黒部五郎岳   平成26年7月27日


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