焼岳とキャンプ 日本百名山 その40 [日本百名山を訪ねて]
はじめて上高地へ入ったとき、緑濃い木立と大正池の青い水面の上に、噴煙をあげる焼岳に目をひきつけられた。それは上高地から穂高・槍に続く山岳景観との出会いの序章であった。
上高地へは何度も訪れたが、焼岳は眺めるだけで、足はいつも穂高や槍へむいた。
何年かが過ぎ、槍に登った帰り小梨平に荷物を置き、焼岳をめざした。河童橋を渡りウエストンリレーフの前を通り、焼岳登山口の道標に従い樹林のなかを歩く。涸れたザレた沢に沿って登り、右手の山腹に取り付くと急登となる。この登りでバテる。焼岳小屋で登るのを断念。私を残し山頂に向かった仲間二人をここで待つ。(H8年7月末)
その2年後、会社の若者達と上高地にキャンプに来た。心は焼岳にあった。 小梨平にテントを張り、若者達に明神池あたりの散策をすすめ見どころをアドバイスし、私は以前途中で断念した、焼岳をめざした。 以前歩いたのと同じコースを辿り、涸れ沢から急な山腹の登りにかかる、今回は快調なペースで登り、中尾峠を経て、硫黄のにおいの漂う焼岳山頂を踏む。
アルコールとキャンプ料理と笑いの宵。
翌日 梓川の流れに沿って歩き、田代池などを散策した。
若者達の心にも上高地が刻みこまれたようであった。
平成10年7月末 焼岳 日本百名山その40
鏡平あたりから焼岳
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